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【2024版】知財系転職エージェントおすすめ16選!

パテキャリ編集部 編集長
【2024版】知財系転職エージェントおすすめ16選!

 本記事では、弁理士・特許技術者・知財事務などの知財系のお仕事に就いている方で転職を考えている方、そして、これから知財系の仕事に就いてみたいと考えている他業種の方向けに、知財系の求人情報を取り扱う転職エージェントをタイプ別にまとめて紹介するとともに、上手に活用する方法にも触れていきましょう。

 なお、本記事の執筆時点で、我々はいずれの転職エージェントとも利益相反はありませんので、各組織を純粋かつ公平に紹介していきます。

1. 転職エージェントサービスとは

 人材の流動性が非常に高まっている現代では、終身雇用はもはや崩壊し、転職がより身近になっているのではないでしょうか。特に知財の分野は個人の専門性によって業務で成立する部分が大きく、転職は非常に活発に行われているように感じています。

 そこで、現在就いているお仕事から転職を検討しようとしたときに、転職エージェントサービスを利用してみようと検討する方は非常に多いと思います。

 転職すること自体はご自身の生活環境や就労環境を大きく変える行為です。せっかく転職するなら、正当な許認可を受けた信頼できる転職エージェントを適切に活用して、ご自身のキャリアアップにつなげていけるのが理想ですよね。

 そもそも転職エージェントの扱う“転職エージェントサービス”とは、国の許認可を受けたうえで認められた一定の事業者のみが行うことのできる職業紹介事業の一種です。求人情報を出している企業又は特許事務所等と、求職者の間に入って双方の連絡・交渉を行い、転職をサポートしてくれる方々のことを指します。また、職業紹介事業が、国の許認可を受けた事業者でないと行うことができない理由は、求職者の皆さんに対する不当な「中抜き(中間搾取)」を防ぎ、労働者の権利を保護するためです。

2. 転職エージェントを利用するメリット・デメリット

 職業紹介事業を担う転職エージェントは、その利用にあたってメリット・デメリットが数多くあります。転職エージェントを利用しようとする際は、そのメリット・デメリットをしっかり検討することが必要です。

2-1. 転職エージェントを利用するメリット

1)      無料で利用可能

 多くの転職エージェントサービスは、基本的に無料で利用可能です。そもそも職業紹介によって成立する事業ですので、転職エージェントの顧客は求職者だけではありません。人材を募集する企業や事務所も転職エージェントの顧客です。そして、新たなマッチングが成立した場合に、転職エージェントは企業や事務所から一定の報酬を手数料としてもらい受けるのです。したがって、多くの場合、転職エージェントの費用は企業や事務所が負担してくれますので、求職者であれば基本的に無料ですべてのサポートを受けることができるということです。

2)      ブラック企業を避けられる可能性が高い

 新たな人材を企業や事務所に紹介して成立する転職エージェントにとって、“信頼”はなによりも重要です。もし、求職者に対して転職エージェントが紹介した企業や事務所が非常に劣悪な就労環境(いわゆるブラック企業)であった場合、その求職者が再度転職しようとしたときに、同じ転職エージェントを利用しようとする方はほとんどいないでしょう。

 人材の流動性が非常に高い知的財産の業界では、業界自体も非常に狭いこともあり、一度よくない噂がついた転職エージェントは利用者が減るデメリットしかありません。したがって、転職エージェントごとに独自の判断基準があり、そこをクリアした企業や事務所と取引を行いますので、ブラック企業やブラック事務所を紹介しようとする可能性は、非常に低いです。

 個人で求職活動を行う場合、ブラックな企業や事務所であるかを事前に知ることはかなりハードルが高くなるでしょう。この点は、転職エージェントを利用する非常に大きなメリットの一つといえるでしょう。

3)      代わりに交渉を行ってくれる

 転職エージェントは人材紹介事業です。できるだけ求職者にも求人企業にもメリットのある紹介と成約を積み重ねることが顧客の信頼獲得につながります。したがって、働いてみたら「思っていた環境と違った・・・」というミスマッチが生じることを防ぐため、求人を出す企業または事務所と交渉してくれることが多いです。

 求職者にとって一番大きいのは給与収入の交渉ではないでしょうか。例えば「この求職者は他社から●●円の給与でオファーを受けているので、〇〇円以上のオファーを出していただかないと獲得できない」等を求人企業に伝えてもらうことで、求職者にとってメリットを感じる交渉をしてくれるかもしれません。そして交渉は給与だけではありません。就業形態・就業時間なども交渉によって雇用条件や契約条件を変更することができるかもしれません。

 これから働こうとする企業や事務所に対して、個人でいきなり条件交渉を持ち掛けるのは、不可能ではありませんが、日本社会ではなかなかハードルが高いものです。このような交渉を代わりに行ってくれる転職エージェントは非常にありがたい存在といえます。

4)      キャリアプランの相談に乗ってくれる

 すべての転職エージェントが相談に親身に乗ってくれるかはわかりませんが、多くの転職エージェントは、求職者のキャリアをきっと一緒に考えてくれることでしょう。どのような経歴・経験をお持ちの方が、次の環境でこれからの社会人生活を過ごしていくにあたってどのような企業や事務所とマッチしてもらうのが望ましいか、きっと真剣かつ親身に相談に乗ってくれるはずです。

5)      必要書類の添削をしてくれる

 転職する際の求人企業に提出する必要書類にどのような内容を記載するかは非常に重要です。そして、多くの転職エージェントはこれらの書類を無料で添削してくれます。

 応募しようとしている企業や事務所の特徴を十分に把握した転職エージェントであれば、過去の合否について知っているかもしれません。履歴書や職務経歴書について、どの部分を重点的に訴求することで、その企業や事務所の採用担当者にインパクトを与えることができるか十分に把握している可能性があります。適切な添削を受け、書類選考に臨むことで通過率をアップさせるサポートも期待できます。

6)      非公開求人を紹介してくれる

 転職エージェントは、必ずしも公開された求人情報以外だけを取り扱うわけではありません。数多くの企業や事務所と取引を行っていますので、中には「非公開求人」として企業名や詳細な条件を明かさない求人情報も扱っている場合があります。

 この「非公開求人」ですが、人材を募集する側が転職エージェントに対して非公開にするか否かを選択しており、その企業または事務所にとって非常に重要な役職の募集である場合もあるでしょう。そして、企業や事務所が求める人材を吟味したうえで紹介することで不本意なマッチングを防ぎ、採用活動を効率的に進めるために非常に有用な手段です。このような「非公開求人」にたどり着くことができるのは、原則として転職エージェントを介した場合のみです。

2-2.転職エージェントを利用するデメリット

1) エージェントの「質」は千差万別

 転職エージェントを利用する最大のデメリットは、「質」が千差万別であるということです。求職者が求める条件を提示しているにもかかわらず、かすりもしない求人を紹介してきたり、重要と考えているポイントを伝えているのに、そこを重視していない求人を紹介してきたり、などです。

 または、多少強引に応募や内定受諾を進めてくるエージェントも「質」はあまり高くないでしょう。転職エージェントは、求職者と求人情報を出す企業や事務所をマッチングさせることで初めてお金を稼ぎます。したがって成約件数のみを気にして強引に接してくる転職エージェントも残念ながら存在します。このような転職エージェントは、強引さに加えて、問い合わせに対するレスポンスが非常に遅かったり、相談に親身にのってくれなかったり等、その言動に「質」の悪さの片鱗が見え隠れする場合があります。やり取りを通じて十分に信頼できる転職エージェントであるか否かの「質」を見極めましょう。

2) 取扱い求人の数が限られる場合も!?

 この点はメリットでもあり、デメリットでもある点でしょう。どの転職エージェントも一定の判断基準をクリアしている企業や事務所としか取引を行っていませんので、それ以外の求人情報は持ち合わせていません。

 「質」のいい求人を少数紹介してくれるメリットととらえる求職者もいれば、多くの求人を並行して吟味したい求職者もいるでしょう。

3. 専門性で分かれる転職エージェントの種類

 転職エージェントについていろいろ述べてきましたが、ここからいよいよ本論です。

 知財系の転職を検討している方にとっての転職エージェントはその専門性によって大きく4つに分かれると考えます。本記事では「知財特化タイプ」・「士業特化タイプ」・「ハイクラス特化タイプ」・「総合タイプ」としてそれぞれ紹介していきます。

3-1.知財特化タイプ

 知財特化タイプは、その名の通り知的財産業界に特化した転職エージェントです。ひと言に知的財産業界といっても、弁理士・特許技術者・意匠担当者・商標担当者・知財事務など様々な働き方があります。また、組織も企業の知財部なのか事務所(特許事務所・法律事務所など)なのかも様々です。転職エージェントによって異なる特徴がある場合もありますので、しっかり検討してみましょう。

 このタイプの転職エージェントとしては、例えば次のようなものがあります。

・知財お仕事ナビ

■公式Webサイト:知財お仕事ナビ (chizaijuku.com)

 こちらは(株)知財塾が運営する転職エージェントサービスです。若手の知財実務家・知財業界未経験の研究開発者を主なターゲットとしています。20249月現在で700件程度の求人情報を取り扱っているようです。

 また、“知財お仕事ナビ”を利用して成約した転職者には、運営母体である知財塾が提供するリアルタイムゼミ又は自主演習コースを無料で受講できるキャンペーンも実施されています。実務スキルを学びたい若手や未経験者を対象としているだけあってかゆいところに手の届くサポートが受けられるでしょう。

・REX弁理士キャリア

■公式Webサイト:REX弁理士キャリア :: 弁理士・特許事務所・知財の転職・求人 (rex-patent.jp)

 こちらは(株)レックスアドバイザーズが提供する弁理士業界特化の転職エージェントサービスです。トレンドや展望など幅広い情報に精通しており、転職動向や最新の求人動向をまとめてくれているのも非常に魅力的です。経営者や決裁権者から直接依頼を受けた求人も多いそうで、表には出ない非公開求人も多数保有しているそうです。あくまでも公開求人だけの数ですが、20249月現在で企業知財部の求人は37件、弁理士・特許技術者の求人で188件を取り扱っているようです。

・知財転職ナビ

■公式Webサイト:弁理士・知財転職ナビ (benrishi-chizai-navi.com)

 こちらは(株)内藤一水社が提供する転職エージェントサービスです。内藤一水社は、1930年の創業当時から時代に合わせた媒体をうまく活用した採用支援・人材紹介を手掛けている広告代理店です。数多くの求人広告を手掛けるプロ集団ですので、その企業等のアピールポイントとなる特徴をうまく引き出してくれることから、求職者にとっては「どこに訴求すればこの企業に刺さるか」のノウハウを熟知していることでしょう。

 長年の経験と実績に裏付けられた転職支援ノウハウと手厚いサポートは求職者にとってきっと強い支えとなってくれると感じています。

・SACT弁理士キャリアナビ

■公式Webサイト:弁理士・特許技術者の転職・求人なら|SACT弁理士キャリアナビ (sactjp.com)

 こちらは(株)SACTが提供する転職エージェントサービスです。選ばれる理由の一つに“厳選された弁理士・特許技術者求人”を掲げていらっしゃる点と、相談に乗ってくれるエージェントが、1000人以上の転職支援経験を有するエージェントのみであるという点が特徴でしょう。また、個別の転職相談会を実施してくれるというのも他ではあまりないサポートのひとつかもしれません。

3-2.士業特化タイプ

 士業特化タイプは、弁理士だけでなく弁護士や公認会計士など「〇〇士」と名の付く公的資格保有者を対象にしていたり、企業の管理部門の求人を多く取り扱ったりしている転職エージェントが該当します。特定の士業特化であれば、その士業の業務内容や業界特有の事情にも精通しており、かゆいところにしっかり手の届くフォローもしていただける可能性があります。

 しかしながら、“知財特化”ではなく“士業特化”ですので、必ずしも知財又は弁理士に詳しいとは限りません。また、企業知財部は管理部門である場合も多いので、本社管理部門や事業所管理部門といったバックオフィスの職種を多く扱う転職エージェントもあります。こちらも必ずしも知財又は弁理士に詳しいとは限らないという点はしっかり押さえておきましょう。

 このタイプの転職エージェントとしては、例えば次のようなものがあります。

・リーガルジョブボード

■公式Webサイト:弁理士・知財の転職なら|LEGAL JOB BOARDの専門エージェントにおまかせ! | リーガルジョブボード (legal-job-board.com)

 こちらは(株)WILLCOが提供するリーガル特化の転職サービスです。弁理士のほか、弁護士、公認会計士、測量士、司法書士、税理士、不動産鑑定士などの数多くの士業の求人情報を取り扱っています。知財業界に関しては、国内最大級の弁理士求人数を誇り、取り扱い求人数は常時700件以上あるそうです。20249月現在で550件ほどの求人情報が公開されていますので、かなりの非公開求人も取り扱っていそうです。

 リーガルジョブボードは知財業界の中では特に特許事務所に強く、特許技術者、特許調査者、特許翻訳者、知財事務など特許事務所を構成する様々な職種ごとに情報が調べられるのも大きな特徴です。また、企業知財の求人情報も20249月現在で130件程度公開されているので、弁理士求人に強いのは間違いないですが、企業知財の転職もしっかりサポートしてくれそうですね。

・MS-Agent

■公式Webサイト:MS-Japan 管理部門・士業特化型の転職エージェント│経理・人事・法務・会計士・税理士・弁護士の求人・転職サイト (jmsc.co.jp)

 こちらは、(株)MS-Japanが提供する転職エージェントサービスです。創業30年以上でのべ26,000名以上の転職成約という高い実績をもつエージェントです。2023年には士業特化タイプの中で「おすすめしたい転職サービスNo.1」に選出されています。大手上場企業や外資系企業、会計事務所、監査法人、法律事務所など幅広いフィールドの求人情報を掲載していますが、公式Webサイト上は「知的財産」や「弁理士」といった検索ボタンは見当たりません。事業会社の管理部門(経理・財務、人事・総務、法務、経営企画等)と、スペシャリスト(弁護士、公認会計士、税理士、金融、コンサルタント等)に特化しており、取り扱い求人情報の約9割が非公開求人のようで、年収も700万以上が約4割含まれているそうです。他の士業と知財業界で共通する部分については豊富なノウハウをフル活用できる可能性があります。

・BEET-AGENT

■公式Webサイト:BEET-AGENT|管理部門特化の転職エージェント・求人情報サイト

 こちらは(株)アシロが提供する転職エージェントサービスです。経理財務・法務・人事労務、広報/IR、内部監査など、企業の管理部門・バックオフィスの求人に特化しているという点と、リーダークラス・ミドルクラスといった年収600万円以上の求人を取り扱っているのが特徴です。

 管理部門は特に業務内容が専門的で、経験者でないと効率的に理解できない内容も多いことから、転職人材には即戦力が求められることでしょう。取り扱い求人数はあまり多くはないようですが、その分綿密かつ手厚いサポートと情報収集が可能かもしれません。

 余談ですが、(株)アシロは、「NO-LIMIT」という弁護士・法曹業界特化の転職エージェントサービスも提供しています。NO-LIMITは、弁理士・特許事務所の求人にも強いとの情報も一部でありますが、公式Webサイトを見る限りでは弁護士特化の印象もあり、知財業界の求人の取り扱い数は定かではありません。公式Webサイトのご紹介にとどめておきます。

NO-LIMIT

■公式Webサイト:弁護士の転職・求人情報はNO-LIMIT[公式] 弁護士転職エージェント

・Hupro

■公式Webサイト:転職・求人情報を探す | 士業・管理部門でスピード内定|ヒュープロ (hupro-job.com)

 こちらは(株)ヒュプロが提供する転職エージェントサービスです。管理部門の専門職の求人を数多く取り扱っており、20249月現在「法務・知財」で検索すると550件程度の求人が公開されているようです。また、“最速転職”を謳っており、非常にスピーディに転職活動が進む可能性があります。スピードや効率重視の方にはおすすめかもしれません。さらに、独自のITシステムを活用し、求職者のスキルに適した求人を自動提案してくれる効率性の高さもミスマッチングを減らせる可能性があります。

3-3.総合タイプ

 総合タイプは、特に知財業界や士業に特化した転職エージェントというわけではありません。あらゆる方・業種を対象とした幅広い求人を取り扱っており、様々なメディアで広告を見る機会も多い転職エージェントが多いです。

 知財業界の求人を扱っている場合もありますが、担当の転職エージェント自体が知財のことを詳しくない場合も少なくなく、知財業界に特化して転職活動を検討する方にとっては最有力候補とは言えない可能性があります。ただし、様々な業種・職種を取り扱うからこその転職ノウハウはダントツに豊富だというメリットもあるでしょう。

 公式Webサイトの紹介にとどめますが、代表的な転職エージェントとしては、例えば次のようなものがあります。

・リクナビNEXT

■公式Webサイト:転職ならリクナビNEXT|希望の転職先が見つかる転職サイト (rikunabi.com)

・doda(デューダ)

■公式Webサイト:転職ならdoda(デューダ) 求人、転職情報満載の転職サイト

・マイナビ転職

■公式Webサイト:転職はマイナビ転職-豊富な転職情報で支援する転職サイト (mynavi.jp)

3-4.ハイクラス特化タイプ

 ハイクラス特化タイプは、その名の通りハイクラス求人を専門に扱います。ハイクラス求人とは重要なポジション、管理職、高い給与の求人のことです。高い給与の線引きというのは個々人によって異なる場合も多く、あくまでも目安ですが、年収にして600万円以上をハイクラスと謳う転職エージェントが多いように思います。中には1000万円以上のみをハイクラスと謳う転職エージェントもいます。

 決して知財業界専門というわけではありませんので、総合タイプの転職エージェントが、同社が扱う求人情報の中からハイクラスと認定している求人情報のみを扱うエージェントである場合もあるようです。

 このタイプの転職エージェントとしては、例えば次のようなものがあります。

・JACリクルートメント

■公式Webサイト:[無料]転職サポートのお申し込み|外資系・海外転職は転職エージェント「JAC Recruitment」 (jac-recruitment.jp)

 こちらは(株)JACリクルートメントが提供する転職エージェントサービスです。同社は様々な業種・職種の求人を取り扱う総合タイプでもありますが、年収600万以上のハイクラス求人を多く扱う転職エージェントです。JACリクルートメントの特徴は企業ごとの専任アドバイザーがいるという点でしょう。特定の企業の採用担当者と各専任のアドバイザーが頻繁に情報交換しているため、企業風土はもちろん、知財業界以外の最近の採用状況なども含めたその企業特有の情報を多く入手できるというメリットがあります。また、採用担当者との交渉にも長けている印象ですので、提示された条件からもう少し交渉したい方に適しているかもしれません。

 一方で、応募する企業によって専任アドバイザーが変わるため、数多くの求人を応募してみたい方にとっては複数人のアドバイザーとやりとりをする必要があります。

・ビズリーチ

■公式Webサイト:株式会社ビズリーチ (bizreach.co.jp)

 こちらは(株)ビズリーチが提供するハイクラス特化の転職エージェントサービスです。ビズリーチの特徴は、ビズリーチのエージェントから直接企業を直接紹介したり、面談を行ったりすることはないという点でしょう。

 同社はいわゆるプラットフォーム提供に徹しており、求人自体は、ビズリーチに登録している企業やヘッドハンターと直接コンタクトをとることになります。また、多くの転職エージェントサービスは無料で利用可能ですが、ビズリーチはプラットフォーム提供が主体ですので、利用料が必要です。

 効率的・主体的に転職活動したい方、スカウトを受け取ることでご自身の市場価値を測りたい方には最適なサービスとなっていて、年収1,000万以上の求人が約1/3を占めているとのことです。すでに実務経験を積んでいる方のさらなるキャリアアップには適しているでしょう。

・doda X

■公式Webサイト:ハイクラス転職サービス - doda X【デューダエックス】 (doda-x.jp)

 こちらは総合タイプでも紹介したdodaのハイクラス向け転職エージェントサービスです。年収800~2000万の非公開求人を多く取り扱っているようです。dodaXの特徴はヘッドハンティングサービスを選択可能である点でしょう。決して知財業界に特化しているサービスではありませんが、熟練のヘッドハンターであれば求職者の職務経歴書から様々な非公開求人を紹介してくれることと思います。

・パソナキャリア

■公式Webサイト:Iターン・Uターンの転職・求人情報|【パソナキャリア】パソナの転職エージェント (pasonacareer.jp)

 こちらは(株)パソナが提供する転職エージェントサービスです。取扱い求人の約半数が年収800万円以上とのことです。長年の実績から取引先企業は30,000社を超えているそうです。特に事業会社の求人情報が豊富で、20249月現在で「知財」に該当する求人は900件ほどがヒットします。また、転職サービスには珍しく日本全国47都道府県に営業拠点を有しています。知財業界での求人情報はどうしても大都市圏に集中しがちですが、全国様々な地域も視野に転職活動したい方にとっては心強い要素でしょう。

・アガルートキャリア

■公式Webサイト:弁護士・経営人材専門の転職エージェント【アガルートキャリア】 (agaroot-career.jp)

 こちらは(株)ファンオブライフが提供する弁護士・経営人材専門のハイクラス向け転職エージェントサービスです。各分野の非公開求人を無料登録だけで入手できるそうです。

 公式Webサイト上では、弁護士、法務、人事、経営企画、経理財務、事業開発などが掲げられており、知財の求人がどの程度取り扱われているかは定かではありません。しかしながら、非公開求人はその多くが企業の重要ポジションであることも多く、ご自身の専門性を軸にしながら、知財だけにとどまらないよりハイレベルな視座で企業をリードしていきたい方には適している可能性があります。

4. 効果的な転職エージェントの活用方法

 様々な転職エージェントサービスについて、タイプ別にその特徴を紹介してきました。エージェントを活用したからといっても必ずどこかに応募したり、成約したりしないといけないわけではありません。転職エージェントからほしい情報をうまく引き出す交渉力は求職者にゆだねられますが、ご自身の現在の市場価値を推測することや、現在の求人情報の数や傾向から転職業界の動向を俯瞰することもできるでしょう。

 就職活動もそうだったかと思いますが、転職活動はさらに高度な情報戦です。いかに効率よく、かつ質の高い情報を集めるか、が非常に重要となってきます。個人で転職活動を行うことももちろん不可能ではありませんし、リファラル採用制度を設ける事業会社も増えていますが、より多くの情報を網羅しているのは転職エージェントサービスです。うまく情報を引き出し、活用することでご自身のキャリアプランの実現を目指していきましょう。

 また、どの転職エージェントに登録するかについては、本記事のタイプ別一覧の中から選んでいただくのもよいかと思います。職種を重視・業界を重視・年収を重視・手厚いサポートを重視などご自身が重視したいポイントは様々です。しっかり吟味したうえでまずは気軽に登録することからはじめてみてください。

パテキャリ編集部 編集長 パテキャリ編集部は、弁理士など知財実務関係者のみで構成されているチームです。
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